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代表者のブログ

Pythonに再チャレンジ

 これまで、BASICに始まり、Pascal、JAVA、Python等さまざまな手続き言語に挑戦してきましたが、せいぜい他人が作ったコードを修正して実行させるのがやっとで、ことごとく頓挫してきました。
 今回あらためてチャレンジしてみようという気になったのは、内部監査人協会(本部:米国フロリダ州)が発行する機関誌の記事に、「Pythonなどのプログラミング言語を使用すると、内部監査で公開されている膨大な数の開発ライブラリを利用でき、テスト手順をコード化する際の柔軟性が大幅に向上する」とあったからです。

 Pythonは、他の言語と比べ、
・短いコードで記述することができ、初心者でもシンプルで覚えやすい
・ライブラリが豊富
等の特長があり、さらにデータサイエンティストやAI研究者が好んで使っていることも人気に拍車をかけているようです。

 余談ですが情報処理技術者試験では、2020年から出題言語としてCOBOLが廃止され、Pythonが追加されています。試験の運営機関であるIPAからサンプル問題が公表されていたので、試しに解いてみました。昔取った杵柄で、時間はかかりましたが、正解にたどり着くことができました。情報処理部門にいた訳ではありませんが、80年代に「情報処理試験」という月刊誌を貪るように読んでコンピュータの勉強をしたのが功を奏したのだと思います。その頃もっぱら勉強していたのは架空のコンピュータで動く(実用には全く向かない)アセンブラという言語です。今はパソコンさえ用意すれば無料で環境を構築することができ、紙上でしか情報処理技術を学ぶことができなかった当時を振り返ると、つくづく恵まれた時代になったなと思います。

 会計データをcsvで入手すれば、エクセルでもそれなりにいろんな分析を行うことができます。やがて人間の判断を上回る監査専用ツールが登場するかもしれません。それでも、データを自由に扱えることの優位性は変わらないと思います。「非構造データ(Word、PDF等)を対象にAIの力を借りて様々なデータ分析を行い、結果をビジュアル表示できるようになる」ことを夢見て、また少し悪あがきしたいと思います。

 なお、Pythonに関する内部監査で参考になりそうな情報としては、「企業会計(中央経済社)」に、「Pythonではじめる会計データサイエンス」として2020 Vol.72 No.6から7回にわたって連載されており、サンプルコード・サンプルデータが提供されています。      

タイトル
第1回 会計データサイエンス最初の一歩
第2回 監査で使われる統計的サンプリングツールを実装しよう
第3回 会計データの特徴を理解して将来の売上を予測しよう
第4回 会計データを使って機械学習に挑戦しよう
第5回 会計データの異常検知をしよう
第5.5回 会計データサイエンスの総復習としばしの寄り道
第6回 ベイズ統計モデリングで不確実性を可視化しよう

2021-07-22