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シリーズ再発防止策あるある(6):マッチングはユニークなキーで! |
前回は、ファイルをコード順に並べて処理することの優位性を、具体的に例をあげて解説しました。これはマッチング用のキーはユニークであることが前提になっています。ユニークというのは日常我々が使う意味と異なり、一意(いちい)、すなわち1:Nではなく、1:1の対応関係にあるということです。
ひとりによる複数申込み、同姓同名、連名、名前の変更、名前の省略形などは1:N又はN:N の対応関係にあるので、名前をキーにして確実にマッチングをすることはできません。
こうしたリスクがあるにも拘わらず、マッチングをユニークなキーで行わない事例はしばしば見かけます。請求書を発行した後の入金消込処理を金額と氏名(会社名)で行っているというようなケースがこれに該当します。振込手数料を節約するため合算して振り込まれたような場合は、消込みも容易ではありません。
「名前」以外にも、「文書」や「案件」でもあいまいなマッチングキーで処理されているケースはよく見かけます。管理番号が振られているのに、実際のやり取りでは管理番号が省略されることもよくあります。部外者には、管理番号がないと本当にこの「文書」や「案件」のことを言っているのだろうかと不安になることがあります。略称で送られてきたりするとなおさらです。
数が少ないから問題ないと思われている方には次のように伝えたいです。企業規模が大きくなった時にも対応できる事務処理を、今からでも習慣づけておいた方がいいですよ、と。(次回に続く)
2019-08-09
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